スワンボートを漕ぎながら

元文学部生のぼやきです

あなたは自分自身を「大人」だと思いますか?

おおかみこどもの雨と雪

細田守監督のおおかみこどもの雨と雪をテレビで観ていました。
私はブルーレイを持っていて何度も観ていますが、それでもまた観たくなる作品です。何と言っても「高木正勝」さんの音楽! よく勉強中に流して、その度に泣きそうになっています。

私が一番好きな場面は、終盤の学校の教室で、雪と草平がお互いの事を話す場面。薄暗い教室、風に揺らめくカーテンなど背景が美しいです。

背景も良いのですが、今回注目したいのは、雪が独り言のように呟いた「早く大人になりたい」という言葉。誰もが子供時代に思ったことのある、大人への憧れです。
その後にハナが崖から転落し、意識が朦朧とする中で狼男(夫)と再会するのですが、雨を探すハナに対し彼は「(雨は)もう大人だよ」と言います。
自分はまだ子供だと自覚する「姉」の雪、父親から大人だと認められる「弟」の雨。本作における大人とは何でしょうか。私は「自立=大人」と捉えました。
しかし、私たちが暮らす社会においては、人によって「大人」の解釈が変わってくると思います。結婚をしたら、子供を持ったら、一人暮らしをしたら、大学を卒業したら、給料を貰ったらなど……。

ここで読んでいる方に質問です。
「あなたはもう、大人になりましたか?」

★★★

私たちは誰もが12歳である

私は今年で22歳になります。来年から社会人になるのですが、時々「自分はまだ子供なんじゃないかなぁ…」と不安になることがあるんですね。さらに言えば、中学生の頃と比べて成長しているのかさえ疑わしくなるのです。

外見だけ見れば大人になりましたし、考え方も知識も当時と比べて豊かになったと思います。しかし、根源的な欲求であったり、遊び心などは何も変わってないんですよね。私はこの未熟な自分が嫌いで、ライフハック的な考えにハマりやすいんだと思います。
必死になって大人になろうとしてきたけど、それは偽りの仮面を精巧な物に仕立てあげていただけではないのか。仮面の下の本当の自分は、中学生のころの幼稚な自分のままではないのだろうか。一時期、精神分析学にハマっていたこともあり、こんな表現をしてしまいました。
私はよく中学生の頃の夢を見ます。兄や友人たちと一緒に遊ぶ私。これはもしかしたら、当時押し殺した感情が夢の中で表出しているのかも知れません(精神分析学の影響で、考えすぎかも知れません)

★★★

そんな私が処方箋的に読んでいる言葉あります。

実は私たちは誰もが12歳である byブルース・ベレスフォード(映画監督)

「自分が無能だとバレたらどうしよう、などという不安は無意味で、実はあの有名監督も、みんな子供の自分を抱えながら生きているんだよ」。彼は知人の脚本家にこう語ったそうです。

非常に勇気が湧いてくる言葉ですよね。
先ほどの質問ですが、みなさんはどうだったでしょうか? 大人だと即答できた人も、躊躇してしまった人も、一度、自分の子供の心を見つめてみてはいかがでしょうか。

私はいつになれば「大人だ!」と胸を張って言えるのか、やはり心配です。
大人になったと自覚できるのかなぁと考えながら、最後にこの曲を載せて終わります。
昨夜のテレビ版では初めの部分だけ流れていましたが、ぜひフルバージョンを聴いてみてください。


【おおかみこども】おかあさんの唄 - YouTube