スワンボートを漕ぎながら

元文学部生のぼやきです

あなたは最近、旅に出ましたか?

強風の日は部屋にいたいけれど

梅雨の時期が終わりに近づいたと思ったら、続々に台風がやってきますね。
私は、雨は好きなのですが、そこに強風が加わるとたちまち嫌いになってしまいます。安いビニール傘はひっくり返るし、何より行き交う人たちが「イライラ」しています。それはこちらにまで伝染してしまうほどに。
ダイビングの時なんか、海の中は静かで心地良いのですが、浮上してからは寒くて最悪ですね。

ですので、なるべく台風の日は外出しません(当たり前ですが)
でも、働き始めたらそうも言ってられないなぁと、そんな事をぼんやりと考えていました。

★★★

社会人になったら「学生の内にやっておけばよかった!」と後悔することが出てくると思います、例えば海外旅行とか。もちろん、有給を取って行くことは可能ですし、長期休暇の際にも行こうと思えば行けます。
しかし私は、前提としての「旅に出る意欲」が無くなっているのではと不安なんですね。

海外は今までフィリピンとサイパンにしか行ったことはありませんが、現在、行きたい場所はたくさんあります。サンディエゴのソーク研究所とかメキシコシティ、ドイツのハーメルンとか。日本国内でも、屋久島や能登洞爺湖にも行ってみたい。

でもそれは、大学生だから湧いてくる欲であって、働き始めたら旅に出るエネルギーが減衰して「会社」「家」「近くのカフェ」に滞在してしまうのではないかと不安なんですね。

ここで読んでいる方に質問です。
「あなたは最近、旅に出ましたか?」

「旅」は自分を切り離してくれる

私は6月半ばに「鎌倉」へと日帰りで行ってきました。鎌倉には何度か行ったことはありますが、やはり良い場所です。ちょうど紫陽花が綺麗に咲いていたり、小雨が降っていたりと素晴らしいタイミングでした。

どうして旅に出たくなるのかと言うと、一回自分の気分をリセットしたいからなんですね。
旅先の場所は、自分と感情を切り離してくれます。悩みや不安、もしくは過剰な自信に満ち溢れている時でも、心を落ち着かせてくれます。そんな力が旅にはある。それはどうしてでしょうか?
その答えのヒントが、スーザン・ソンタグの『良心の領界」の序文に載っています。

動き回ってください。旅をすること。しばらくのあいだ、よその国に住むこと。けっして旅することをやめないこと。もしはるか遠くまで行くことができないなら、その場合は、自分自身を脱却できる場所により深く入り込んでいくこと。時間は消えていくものだとしても、場所はいつでもそこにあります。場所が時間の埋めあわせをしてくれます。たとえば、庭は、過去はもはや重荷ではないという感情を呼び覚ましてくれます。(『良心の領界』より)

今回引用したのは一部です。もし気になる人がいれば検索してみてください。

スーザン・ソンタグは作家でもあり運動家でした。そんな彼女が常に自分に言い聞かせていた言葉が『良心の領界』の序文として掲載されています。この序文は、彼女の遺言とも呼ばれており、私たち現代人にとって非常に重要なことが詰まっています。
また、彼女の文章は柔和かつ強靱で、読んでいて元気になりますよね。

旅をするとは、遠い場所へ行くことだけを意味していません。近くても、その場所が自分を切り離してくれる場所であれば、十分に価値があります。
もしも自分の生活が「学校」「会社」「家」などに固定されている人は、一度その場所から離れてみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

良心の領界

良心の領界